みやび建設(株) 倒産なぜ?




 

 

 

 

滋賀県 みやび建設(株) 倒産なぜ?

 

 

滋賀県近江八幡市にある「みやび建設(株)」が、2024年8月9日、千葉地裁松戸支部より破産開始決定を受けました。

 

負債総額は54億3530万円(2022年8月期決算時点)。

 

 

 

 

 

みやび建設(株)

 

1976年1月に塗装店として創業。

その後、宅建業許可および建築業許可を取得。

 

1996(平成8)年9月設立。

 

 

2000年クレバリーホームのFCに加盟して滋賀県内でモデルハウスを兼ねた店舗を5店舗展開。

 

2016年8月期にはピークとなる売上高46億3989万円を計上しました。

 

2019年6月には新事業としてボートレースチケットショップ安芸高田場外販売所をオープンし、子会社による運営を行っていたほか、損害保険代理店業や太陽光発電事業なども展開し、経営の多角化を進めていました。

 

 

こうしたなか、新社長が、一部事業の売却など縮小路線を進めたことから、創業者との間で軋轢を生むこととなりました。

この過程で、みやび建設(株)が現社長の駒秀樹氏と接点を持つようになり、数回にわたる交渉の末に2019年9月、同氏がみやび建設(株)株式を取得し、経営者が交代しました。

 

 

以後、順次不動産事業の店舗閉鎖を行い、2020年1月を以てクレバリーホームのFCを脱退し、公共施設やビル、一般個人向け住宅などの建築工事にシフトしました。

 

高品質・短納期・ハイスピードをうたった施工方法を採用し、法人や個人を対象に受注基盤を築き、2020年8月期は売上高40億5149万円を計上しました。

 

しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、得意先の投資意欲が減退し、営業活動が停滞してしまいました。

 

コロナ関連融資を活用して凌いでいましたが、2021年8月期は売上高が37億6151万円に減少したうえ、複数の不動産を売却したことで2億7717万円の赤字となりました。

 

この頃から取引先との間で請負代金を巡ったトラブルが生じ、複数社より提訴されていたほか、本社不動産には取引先や自治体から仮差押登記が設定されるなど、資金繰りの悪化が露呈しました。

 

2022年8月期は案件獲得に一層苦戦し、売上高が5億3122万円に急減したうえ、資産売却により19億4528万円の赤字を計上し、大幅な債務超過に転落していました。

 

所在地:〒523-0896 滋賀県近江八幡市鷹飼町北4丁目1-16