工場の閉鎖で地方は・・・!?




 

工場閉鎖のニュース

 

工場の閉鎖のニュースが増えてきました。

工場の閉鎖の理由はさまざまです。

 

コロナ禍で売り上げが落ちたから、工場の老朽化など・・・

 

工場が閉鎖するとどんなことが起こるのでしょうか?

 

関係ないと思っていても、いつどこで閉鎖の発表があるかわかりません。

 

高度成長期にできた工場は、老朽化を理由にいつ閉鎖されるかわかりません。

 

自分は工場に勤めていないし関係ないと思っていても、そういうわけにもいかないです。

 

 

工場閉鎖の発表で何が起こっている?

 

工場が閉鎖しても自分には関係ないと思っている人も多いかもしれません。

 

しかし、直接、雇用されていなくても大きな影響があるかもしれません。

 

工場の閉鎖発表で、地方都市には危機的状況が・・・!?

 

市長たちが悲痛な叫びをあげています。

 

税収の大部分が工場からという地方都市も多いです。

 

そして、ふるさと納税のほとんどがその工場の製品というところも。

 

滋賀県野洲市は、SK‐Ⅱのふるさと納税を始めたことで、納税額がいっきに増えました。

 

滋賀県野洲市ふるさと納税

 

SK-Ⅱのふるさと納税は、野洲市にしかないということで人気となったようです。

滋賀県野洲市の場合は、SK-Ⅱだけでなく、京セラや村田製作所など大きな工場がいくつかあります。

 

でも、1社の工場だけが頼りの地方都市も多いです。

税収も、ふるさと納税も雇用も1社にというところは、大きな問題です。

 

雇用がなくなると、人口の流出、過疎化の問題にもつながります。

コロナ禍での地方自治体は、さらに大きな問題が増え、工場閉鎖までの課題が山積状態です・

 

 

 

 

 

地方都市で何が起こっているの?ー基幹産業が消える!?

 

ENEOS工場閉鎖

 

石油元売り最大手のENEOSは2022年1月25日、和歌山県有田市にある和歌山製油所の稼働を、人口減少、脱炭素化、車両の電動化など構造的な要因により石油製品の内需が減少することなどを理由に、2023年10月をメドに停止すると発表しました。

 

製油所の従業員約450人については配置転換などで雇用を継続するとしていますが、計約900人を雇用する協力34社への対応については「分からない」としています。

ガソリン需要の低迷や施設の老朽化が主因ですが、政府によるガソリン補助金の発動も一因になったとの見方もあります。

 

和歌山製油所は、エネオスの10ある製油所の1つです。

和歌山製油所以外も閉鎖されていくかもしれません。

ENEOSHDは、2020年に大阪製油所(大阪府高石市)を停止させ、2021年には根岸製油所(横浜市)の一部生産停止を決めました。

 

そして、エネオスに限らず、他の大手石油元売り会社にも起こるかもしれません。

 

1941年の操業開始以来(旧東燃ゼネラル石油)、税収も雇用もエネオス頼りになってしまっていました。

 

 

アサヒ工場閉鎖

 

 

 

アサヒグループホールディングス(HD)は2022年2月15日、アサヒビール神奈川工場(神奈川県南足柄市)と四国工場(愛媛県西条市)の操業を2023年1月末に、ニッカウヰスキー西宮工場(兵庫県西宮市)を2024年3月をめどに終了すると発表しました。

アサヒビール博多工場(福岡市)は2026年に近隣の新設工場に移転します。

一連の再編で影響を受ける従業員は計311人。

閉鎖する工場の従業員はグループ内で配置転換したり、再就職支援サービスを行ったりする。

 

 

 

アサヒビール神奈川工場

 

 

2023年1月末をめどに操業を終了すると発表されました。

アサヒビール神奈川工場は2002年、中長期的なビール生産・供給体制構築の一環として、市街地化が進んだ東京工場の機能を移転し、最大消費地である首都圏への新たな供給拠点として、食事を楽しめるビール園を併設したビール工場として建設しました。

「アサヒスーパードライ」「クリアアサヒ」といった製品を製造してきた。

 

また、アサヒビールファン獲得を目的に、製造工程を紹介する工場見学者も受け入れ、2003年には約18万人、2021年に終了するまで累計で250万人が来場するなど、南足柄市を代表する観光スポットでもありました。

南足柄市からすれば貴重な収入源がなくなってしまいます。

 

雇用だけでなく、観光客も失ってしまいます。

そして、ふるさと納税のほとんどがアサヒビールからということです。

 

 

神奈川県南足柄市

 

 

アサヒビール神奈川工場の関連会社や施設を含めた従業員は300人を超えていたこともあり、アルバイトを含めるとその数はさらに増えます。

 

アサヒビール神奈川工場の社員は、他の工場への配置転換になりますが、それ以外の人たちは職を失ってしまいます。

20年間、地元経済を支えてきたアサヒビール。

南足柄市は、税収のほとんどをなくし、観光も住民の仕事もなくなってしまいます。

工場閉鎖まで、あと10か月、課題が山積しています。

 

 

 

アサヒビール四国工場

 

四国唯一の大手ビール会社の生産拠点、アサヒビール四国工場(愛媛県西条市)が2023年1月末で操業を終えることがグループ親会社から発表されました。

 

アサヒビール四国工場内にあるグループ直営レストラン「アサヒビール園 伊予西条店」は、2022年9月30日閉店します。

 

アサヒビール四国工場は1998年6月に操業を始め、主力製品「アサヒスーパードライ」などを年間約473万箱生産し、四国4県と広島県の一部に出荷してきました。

 

20年以上、地元経済を支えてきたアサヒビール。

アサヒビール神奈川工場と同じく、雇用と観光、そしてふるさと納税。

 

市の財政に大きく関わってきます。

 

 

 

【ふるさと納税】 <アサヒ 生ビール マルエフ 350ml×1ケース(24本) >西条市産 アサヒビール ※翌月末迄に順次出荷します。 【常温】

 

 

 

 

 

アツギ 2工場閉鎖

 

ストッキング大手、アツギは子会社アツギ東北(神奈川県海老名市)の生産業務を2022年5月末に終了し、青森県むつ市と盛岡市にある2工場を閉鎖すると発表しました。

アツギは国内生産を終了します。

 

新型コロナウィルスの感染拡大でストッキングの需要が減ったこと、観光客の爆買いがなくなって売り上げが落ちたことが原因だそうです。

主力のアツギむつ工場の従業員は約500人

むつ市の就業人口は約2万5000で、50人に1人が職を失う計算になります。

 

 

アツギ東北跡地に石川の繊維メーカー「シモムラ」

 

ストッキング・タイツメーカー「アツギ」の子会社「アツギ東北」跡地に繊維メーカー「シモムラ」(石川県小松市)が入居する方針だとむつ市が明らかにしました。

「シモムラ」は「アツギ東北」を離職する約60人を2022年6月1日から新たに雇用。

アツギが残す施設、設備を利用して、衣料品などの糸を製造するそうです。

 

 

 

 

 

 

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